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関連図書・参考資料

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=食物繊維の乏しい食事での腸内細菌は大腸の粘膜バリアーを破壊し、病原菌に対する感受性を高める=

ごはんソムリエ講師 小田宗宏

2026/07/15

文献番号B-27

訳者よりひとこと

 食物繊維を積極的に摂ることが推奨されている。この論文では、食物繊維を毎日摂取する場合と、時々摂取する場合とでは、腸管粘膜のバリアー機能に違いが生じ、その結果、粘膜に病原性を発揮する腸内細菌の接近を容易にし、大腸炎の発症にもかかわると示されている。食物繊維の重要性に関しては様々な面(免疫、代謝など)から指摘されているが、ここでは大腸炎の抑制のためにも重要であることが指摘されている。

 

文献要旨(訳)

 食物繊維を摂取することの健康上のメリットは理解されているものの、食物繊維の不足が腸内細菌や疾病リスクに影響を及ぼすということに関しては余り知見がない。ゲノム解析(注1)が行われたヒト由来の腸内細菌を用いて、人為的に構成(混合)した細菌群を無菌動物に定着させた動物モデルを作製した。そしてこのモデル系で、食物繊維と腸内細菌叢、さらに、腸内病原性細菌からの感染防御作用を担う腸の粘膜バリアーとの間にある機能的な相互作用について明らかにした。食物繊維が慢性的にあるいは間欠的に不足していると、腸内細菌は粘膜バリアーとして機能している糖たんぱく質を栄養源として利用することになり、その結果、腸管粘膜のバリアー機能を破壊することになる。食物繊維の不足は、粘膜バリアーを損傷する細菌と共に粘膜病原菌であるCitrobacter rodentiumの上皮細胞への接近を容易にし、致死的な大腸炎の発症を促進することになる。本研究では、食事と腸内細菌と腸管バリアー機能不全とを結びつける複雑な機序を明らかにし、そして、それらの知見は食事療法を通して健康を改善するためにも活用できる。

注1:ゲノム解析

生物の細胞の中にある全ての遺伝情報(DNAの塩基配列という)を解析・分析する技術

出典:

雑誌名   :Cell 167, 1339–1353, November 17, 2016

タイトル  :A Dietary Fiber-Deprived Gut Microbiota Degrades the Colonic Mucus Barrier and Enhances Pathogen Susceptibility

訳/小田宗宏(炊飯HACCP審査委員)