Japan Cooked-rice Association
ごはんソムリエ講師 小田宗宏
2026/10/15
文献番号B-36
訳者よりひとこと
今回は、腸内細菌に関する文献を紹介する。私たちの腸内にはおよそ40兆個の細菌が定着していて、それらが私たちの健康に大きく関与している。免疫系、神経系、代謝性疾患(肥満、2型糖尿病、心血管疾患など)などなど多様な疾患に関与している。食事成分が腸内細菌叢に影響を及ぼすことはすでに周知されていることであり、そのため、腸活と称して、腸内環境を改善し、健康を維持しようとする食品が話題としてマスコミによく取り上げられている。ここでは、食事成分と腸内細菌と保健効果などの相互関係を紹介することは紙面の都合上できないが、疾患の予防や治療にも大きく関わる存在であることを理解して頂きたい。
文献要旨(訳)
最近の研究から、腸内細菌叢は、炎症性腸疾患(IBD)、肥満、2型糖尿病、心血管疾患、がん、などを含む多くの慢性疾患のリスクに大きな影響を及ぼしていることが分かっている。同時に、食事(食品)の変更が、24時間以内に一時的ではあるが、細菌叢に大きな変化をもたらすとの実験結果から、食事(食品)は、腸内細菌叢を構築するために重要な役割を演じていると理解されている。このような関わりを前提に、食事(食品)を通して腸内細菌叢を修飾することは、有益な治療手段になる可能性がある。
このレビューでは、身近にある食事成分が腸内細菌叢に及ぼす影響に関する最近のデータを体系的に評価している。ある種の食べ物を摂取することによる腸内細菌の変化が予測できることが示された。さらには、これらの細菌の特徴としては、人の健康に広く関与する免疫機能おや代謝機能にも影響を及ぼす。これらの相互作用に関することを知っていることは、患者と同様に医師にとっても有益な応用が可能となると考えられる。
雑誌名 :J Transl Med (2017) 15:73(雑7-5-14/分類B-8)
タイトル :Influence of diet on the gut microbiome and implications for human health
訳/小田宗宏(炊飯HACCP審査委員)