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=朝食のグリセミック指数(GI)とグリセミック負荷(GL)を 下げることは、食後の血糖応答を和らげる: 無作為比較試験の 系統的メタ分析=

ごはんソムリエ講師 小田宗宏

2026/06/15

文献番号B-22

訳者よりひとこと

 グリセミック指数(GI)(注1)やグリセミック負荷(GL)(注2)の低い食事を摂ることは、食後の急激な血糖の上昇を防ぐためには大切な取り組みである。ここでは、科学的根拠となる過去の論文や臨床試験成績についてメタ分析(注3)された内容について紹介したい。肥満や糖尿病に対する不安がある方には参考になる情報だと考えている。

 

文献要旨(訳)

 低GI食は、空腹時の血糖やインスリン濃度を抑制することにより慢性疾患のリスクを下げるという理由で、推奨されている。しかしながら、この関係性を明らかにする研究や臨床上の関連性を理解するための無作為比較試験(RCTs)(注4)を系統的にレビューすることは、現段階ではなされていない。そこで、このレビューでは、成人を対象とし、低GI食の朝食と高GIの朝食では食後血糖とインスリン反応におよぼす影響に違いがあるかどうかを明らかにすることを目的としている。研究者が各種データベースより1,100編の論文と11件のRCTsの成績を抽出した。統計的手法に則った分析では、食後60分、90分、120分後の時点での血糖が解析された。低GIの朝食では、高GIの朝食より、いつの時点でも食後血糖は低下していたが、早い時点ほど低下の割合が大きかった。さらに、GLの大きさを層別化して解析しても同様な傾向がみられ、また、そればかりでなく、代謝障害のある個人の間での血糖に対する影響はより大きなものであった。これらの結果は、食事の際の急激な血糖応答において、朝食のGIを下げておくことの利点は、RCTsで得られている血糖低下と同等の効果が得られることである。

 

注1:グリセミック指数(GI)

食品の血糖上昇能を示す指標で、数値が大きいほど食後血糖が高くなる

注2:グリセミック負荷(GL)

グリセミック指数に炭水化物の重量を掛けた値で血糖を上昇させる程度を示す

注3:メタ分析

別々の調査・研究を集め、様々な角度から分析する手法

注4:無作為比較試験(RCTs)

ここでは食事療法(その他医療処置)の効果を比較する臨床試験

出典:

雑誌名   : Nutrition 71 (2020) 110634

タイトル  : Lowering breakfast glycemic index and glycemic load attenuates postprandial glycemic response: A systematically searched meta-analysis of randomized controlled trials

訳/小田宗宏(炊飯HACCP審査委員)