Japan Cooked-rice Association
ごはんソムリエ講師 小田宗宏
2026/04/15
文献番号B-16
訳者よりひとこと
ギリシアでの調査結果であるが、地中海食は、健康的な食事であると言われているものの、摂取している様々な食品(食材)を個別に取り上げ、健康との関りについて議論すると、統計的には有益であるとは言えないと報告されている。しかし、食事を構成する食品(食材)には多様性があって、そのような多様な食品(食材)を日々摂り続けることが健康に寄与することが明らかにされた。日本でも、食生活においては、食品(食材)の多様性が豊富なほど認知能力の低下が抑制されるとの報告があることから、食事では、食品(食材)の多様性に配慮することが健康にとって大切であることを紹介したい。
文献要旨(訳)
ギリシアにて、食事アンケートに答えた22,043名の成人を対象とした人口ベースの前向き調査(注1参照)が行われた。伝統的な地中海食への遵守度は、この食事での重要な特徴を加味した10点のスケールを用いて評価した。統計学的手法により地中海食への遵守度と総死亡率との関連性について調べられ、同様に、冠性心疾患及びがんによる死亡率との関連性についても調べられた。調査結果であるが、追跡期間(44か月)の間に275名が亡くなった。地中海食への遵守度が高いほど総死亡率は低下し、また、冠性心疾患及びがんによる死亡者数も明らかに減少した。地中海食であって、それを特徴づける重要な食品群であっても、個別に解析すると総死亡率には関連性が認められなかった。
注1:前向き調査
疫学調査法の一つで、特定の要因に暴露したものと暴露しないものをあらかじめ定められた集団から選び、将来に向かって問題とする疾患の発生を観察して両者の発生率を比較する調査研究。
出典:
雑誌名 :N Engl J Med 2003;348:2599-608(文献3/炊飯3/分類B-2)
タイトル :Adherence to a Mediterranean Diet and Survival in a Greek Population
訳/小田宗宏(炊飯HACCP審査委員)